12ハウスについて語ります。太陽がある人とか。

もう今年の12月も後半ですよ。早いですね。私なんて、急に寒くなって来たところで、まぁ、12月になったことを思い出したというか。やっと師走らしくなってきて、大掃除とか、年末らしいことをやらなくちゃ、って気分になりましてね。

で、今回は12月だから・・・12ハウスのことを語ろうかな、と思ったわけですよ。

12ハウスは、“秘密の部屋”とも言われて、ちょっと仰々しいのですよね。見えづらく怖いイメージがあるというか、闇が深そうな感じがするじゃないですか。まぁ、確かに“秘密”ということでは間違いなのですが・・・

例えば、12ハウスに木星(財運、仕事)があったりすると、“秘密の仕事”となるわけで、何だか麻薬の密売人や売春みたいなイメージになってしまいますが、実はそれほどでもないですよ。鑑定してみると、例えば、葬儀屋のスタッフとか、パチンコ屋のホールスタッフぐらいだったりします。

何ていうか、“わざわざ自分から言わないけど、人から聞かれれば言うぐらいの秘密”という感じなんですよね。
もし、自分がそういった仕事に就いていたら、ママ友には言わないというかね、でも、警察に聞かれたら、ちゃんと答えるみたいな。そのくらいの“秘密の仕事”だったりします。

12ハウス木星って、占い師も当てはまると言われますね。12ハウスが、うお座、海王星の部屋でスピリチュアルという意味もあるから、ということもありますが・・・占い師もサイトではバンバン顔を出していたりしてPRしていますが、近所には内緒にしていることが多いですからね。

あと、12ハウス木星って、副業を上手くやれる人だったりしますね。これはこれで、“わざわざ自分から言わないけど、人から聞かれれば言うぐらいの秘密”の仕事だったりしますからね。まぁ、相手が会社の人だったら、聞かれても黙っている人はいるでしょうけどね。

他に、12ハウスに土星(抑制)があったりすると、“秘密の、自分を抑えるもの、責任、役割”という意味になったりします。まぁ、誰だってマイナスな面というのは言いたくないので、たいがい“秘密”にしてますよね。で、この“秘密”って、結構、家族のことが多かったりするのですよね。やっぱりこれも、“わざわざ自分から言わないけど、人から聞かれれば言うぐらいの秘密”だったりするのですが、これくらいの秘密って、家族の話くらいのことが多いのでしょうね。例えば、12ハウス土星って、時々、兄弟姉妹が障害者というようなことも見受けられますが、自分からわざわざ言わない感じですよね。高校時代にサイゼリヤでわいわい話が盛り上がっている最中に、“話変わるけど、私の弟、障害者なんだぁ”というふうにはならないですからね。言われた方も、どう受け答えしていいか分からず・・・まぁ、この類の話はやっぱり“わざわざ自分から言わないけど、人から聞かれれば言うぐらいの秘密”でしてね。弟さんが障害を持っていますと、人には言えないところで、何かと行動が抑えられたり、責任、役割が回ってきたりするわけですね。まぁ、12ハウスの土星って、このくらい“秘密感”だったりします。

12ハウスって、キーワードとしては、“秘密”の他にも“潜在意識”とか、“閉じ込められる”ような言葉が出てきたりしますが・・・私のイメージでは、“押入れ”という感じなんですよ。

他のハウスが部屋だとすると、12ハウスって、部屋は部屋でも、“押入れ”って感じ。
“押入れ”って言うだけで、十分、暗くて、狭くて、陰湿なイメージになってしまいますよね。

でも、視点を子供の頃に戻してみてください。

小学生の頃、押入れにお菓子と漫画とゲームを持ち込んでこもってみたことがありませんか。
そこは自分一人の“秘密基地”だったりします。

外部から遮断された、完全なプライベート空間。もしかしたら、ドラえもんもいるかもしれません。
結構、居心地が良かったりしますね。その居心地の良さは、やはり閉ざされている分、現実からの“逃げ場”的な場所になっていましたよね。“隠れ家““避難場所”というかですね。

で、12ハウスに太陽があったりすると、もう一つの顔を持っていたり、持ちたがったりします。

例えば、スーパーマンは、普段はクラークケントという新聞記者をしています。事件事故があると、本業の新聞記者で駆け付けるのではなく、(副業?の)スーパーマンで飛んでいくのですよね。
つまり、普段、隠している方の顔に軸足を置いて、頑張ってしまっていたりするのですよ。

まぁ、スーパーマンでは、SFなので、もっと現実的な例で言いますと、普通に会社員をやっているけど、ゲームの世界では、何百人も率いているリーダーをやっているとか。女性でしたら、普段はOLだけど、副業のホステスではお店のナンバーワンとか。地元の祭りでは、総代をやっているとか。ボランティアで地元のインフルエンサーとして活躍しているとか・・・なんか、もう一つのいわゆる本業じゃない方で輝こうとしている人たちなんですよね。

で、ここで、スーパーマンのクラークケントに話を戻すと、
例えば、クラークケントが新聞記者の仕事でミスをしたとします。もしくは成績が低かったとする。そこで上司は、クラークケントを“このダメ男、使えないヤツ”なんて具合に叱咤をするかもしれないけれど、クラークケント本人は、“そうは言っても、俺、スーパーマンだしなぁ”という感じで、存在否定をされても、もう一つの自分の方に軸足を置いているから、メンタル的にはびくともしないというか、ダメージが少ないのでありますよ。

まぁ、これはこれで、“逃げ場所”と言いますか、“秘密基地”に通じるところがあるわけですよね。

現実の世界では、辛いこと、しんどいこともいっぱいあるでしょ。
そういった時には、12ハウス太陽的な逃げ場、もう一つの世界をちゃんと持っている人は強いですよね。

占い師の仕事も上で12ハウス木星に含まれると言いましたが、占いという仕事も、どこか“逃げ場所”、“秘密基地”、“隠れ家”、“避難場所”のような面が往々にしてありますからね。

ちなみに12ハウスにどの星があると、どういう意味になるかは私のサイトの「12ハウス」を参照してくださいませ。

ふと、こんなことを書いているうちに思い出したのですがね、

昔、名古屋にですね、『EXIT』というジャズバーがあったのですよ。名古屋のどちらかというと猥雑な繁華街の今池という地域の一本裏の静かな通りにあって。お店は階段下って、地下にあったのですよね。で、入口には、『EXIT』というネオンサインが出ていた。

『EXIT』って、“出口”という意味ですよね。あと、デパートとか地下街とか、映画館では、緑色の板の非常口に書いてあったりする。

お店の中は、保安灯をともしたくらいの薄暗さで、ずっとジャズが流れていて。何故か壁には漫画本がずらりと数段に渡って並べてあったんですよね。一人で入っても、隅っこの方に座って、閉店までずっと漫画を読んでいてもよかったのですよ。まぁ、閉店と言っても、ママさんが何となく締めたくなった時が閉店の時間で、だいたい夜中の1時か、2時だったような。ウィスキーもワインもシェリー酒もお酒は美味しいものが揃っていましてね。そもそもお酒も安かった。だから、私も学生時代から通っていたんですが、みんな、バーボンのボトルなんかを入れていましたね。奥で演劇や映画について熱弁を語り合っている集団もいれば、ただジャズを聴きながらしみじみと酒を味わっている酔っ払いもいる。私なんか、一人でソファー席に寝転んでいても、何も言われなかったですね。ただ、大勢のお客さんが来ると、大きな色付きの丸メガネをかけた恰幅のいいママさんから「あんた、あっちの席に行きなさいよ。」なんてことも言われたのですが・・・それはそれでアットホームさを感じさせてくれたというか。私の友人なんか、毎日のように入り浸っていましたからね。ある意味、主というか、ヤモリというか。その友人は偶然にも私と同じ生年月日だったんですけどね。

で、そのお店の入口の扉に『EXIT』とネオンサインで書いてあったのですよね。

どこからの出口かって、まぁ、普段の生活というか、この世界というか・・・あんまり説明するのは、野暮ですよね。

で、その扉を開けると、ほっとしたんですよね。本当に『EXIT』出口でしたね。
もう15年以上前にお店は無くなってしまいましたけどね。

そういえば、12ハウスの星は海王星で、海王星って、お酒とか、音楽という意味もありましたね。

どうです。12ハウスっていうのは、まぁ、人間の人には見せなくない、陰とか、闇の部分ではあるのですがね。その、この社会で、人前に立って主張するとか、見栄を張るとかとは、全く逆側の世界ですよ。

でも個人的には嫌いじゃないですよ。人間にとって必要な部分というか、他のハウスと同じくらい大事な部屋ではないですかね。人に見せない部分、逃げ場所、押入れ、秘密基地、隠しておくもの・・・。

だんだん夜が肌寒く感じられるようになってきて、耳も冷たくなって、手がかじかんで、冬至も近くなって、暗くなるのも早くなって・・・。

12月というのは、12ハウスを語るのにしっくりくる時期だと思うのですよね。