受験生の父親にも、春は来るのです。

今年の桜は、早いですね。

もともとコロナで花見をしようなんて考えていないですけど、時期がずれると桜を眺めようとと思っても、どうにもタイミングをつかめないですね。

コロナ禍でも受験というものはやっぱりありまして、子供が大学受験となると、親というものは心配で気になって仕方がないのが常なのであります。

静岡県にお住いのYさん(男性)は、前から仕事の事では相談を受けていたのですが・・・星並びが昨年なんかは悪くてですね、収入も落ちているわ、職場での立場も悪くなっているわで、しんどい1年だったわけですよ。今年になっても、特に給料が上がるわけではなく・・・Yさんから鑑定依頼を受けた時は、また仕事の悩み、職場の悩みについての話かしらと思っていたのですが、そうではなく、一人息子が大学受験することになったと。その息子さんの受験の相談が始まったのは、まぁ、半年くらい前であります。まだ秋で、小春日和が続いて温かくて、コロナがちょっと収束し始めて、Gotoキャンペーンなんかで、つい油断して街やお店に人の陽気さが戻り始めていた頃でしたね。

 

Yさんは以前、メンタルもやられたりして、休職していたこともあるのですが、そのためか、会社の中では隅っこの方に追いやられてしまい、上に書いたように収入もぐんと減っていまして。で、そんなわけで、一人息子には、国公立の大学へ行って欲しい、できれば地元の国公立大学へ行って欲しいと、無論、浪人をさせる余裕なんぞはうちには無いと、高校に入った時からずっと言い聞かせてきたわけであります。静岡といっても都市部ではなく、もっとずっと周囲は山の中。その市内の“一応、進学校レベル”の公立高校に通う息子さんは、毎日、自転車で山々の風景と茶畑を眺めながら学校まで通うような高校生活を送っておりました。

今年から「共通テスト」という新しい受験のシステムで、しかもコロナ禍で、感染が拡大した場合には、大学の中には2次試験が無くなる学校もあるかもしれないという情報が流れていて・・・いろんな情報、噂が錯綜しておりまして、どこの大学を受ければいいのか、本人の成績はもとより、周囲の様子も見ながら、恐る恐る進路を判断していくという日々が続いたのでした。

国公立大学は、新しい受験システムでは、2つの大学を受験することができる。そんな中でYさんは、1つは遠いけれどもレベルが高いA国立大学と、もう一つは家から通える範囲内の地元のB国立大学を受験させることにしたのであります。

 

共通テストは、今年初めて行われる大学受験のシステムで、試験は116日、17日に行われます。

2次試験が行われるのが2月下旬(前期日程)。

合格発表が出るのが、3月上旬。

第一希望のA大学は上の日程で受験し、不合格だった場合には、後期日程の3月中旬にB大学を受験します。後期日程の合格発表は3月下旬。

ただ後期日程で受験する場合は、どうしても、前期日程で不合格になってしまった人たちが受験することになるので、レベルが少し高めになると。

 

息子さんの星並びを見てみると、1月中旬、つまり試験の頃は、彼の月、水星に、現行の太陽、土星、冥王星が重なり、まぁ、一言で言えば、学者のように“頭が冴える”。

2次試験の2月下旬は金星と金星が凶角となり、遊び過ぎるか、堕落する、甘える

合格発表の3月上旬は、彼の木星と、現行の水星が凶角で“良い知らせが来ない”となる。

しかし、3月中旬にはサプライズラッキー的に良い知らせが来たり、心地よい気分になっていたりする。

4には、転職星未来への地固めの星並びができていて、遊んでいるような浮かれた星並びもできている。高校を卒業することは転職するようなものだから、まぁ、転職星ができていても不思議ではないのですがね。

 

この星並びからすると、手放しでは安心できないような感じであります。

なにせ、合格発表の3月上旬頃に、“良い知らせが来ない”となれば、まぁ、これは普通、不合格を意味するのだろうと考えますからね。

しかし、合格発表の頃に良い知らせが来ないのに、その1週間後ぐらいには本人に棚ぼた的な良い知らせが来るというのはどういうことだろうかと、ここの部分が釈然としない。具体的にはどういうことが起こるのか。

 

一方、父親のYさんの星並びを見ると、3月下旬には、彼の金星、海王星と、現行の木星がTスクエアを形成しています。Tスクエアは強い凶角で、この3つの星の意味するところは、強い“一人ぼっち感”である。“疎遠星”でもあり、現象としては親しい人が去って行って、寂しい思いをするということが起こりそう。この星並びから、おそらく、一人息子さんは家を出るのであろうことが分かります。ということは、地元の国立B大学ではなく、遠方のA大学ではないかと予想されまして、まぁ、浪人は無さそうだなと。

 

息子と父親の両方が良ければ、まぁ、第一希望のA大学に合格するのだろうと予想されますが、上のような2人の星並びとなると、よく分からない。

 

ホロスコープをいくら眺めても、こんなざっくりとした流れしか分からなかったのですよね。

やがて無観客のNHK「紅白歌合戦」を見て年を越し、“帰省、外出、初詣でを控えましょう”の正月が過ぎて、116日、17日に初めての共通テストが行われました。

北海道などでは大雪の予報も出されていて心配していましたが、風は吹いていてもそれほど寒くなく、どんよりとしたくもり空でありました。コロナの感染は第3派の広がりを見せ、ニュースも緊急事態宣言の話題ばかり。コロナ禍ということもあって、マスクをしながらの受験となりました。Yさん、早く家を出る息子に、途中で電車が止まってもタクシーで行けるようにと、五千円札を手渡す。息子は手袋をしたまま、受け取った。

Yさんは、共通テストの2日間の土日は、テレビを観ていても、うわの空。息子のことが気になって仕方がない。

帰ってきた時に、“どうだった?”とすぐに聞くのは、気が小さい父親だと思われそうで嫌なので、わざと帰宅後すぐには聞かず、夕ご飯時にさらりと“試験、どうだった?”と聞く。

息子は、茶わんを手にしながら、ろくに答えようとしない。テーブル越しに、ちらりと見た顔には、余裕がある。

まぁ、悪くはなかったのだろうと、解釈する。

 

自己採点し、点数を紹介したところ、900点満点中の733点で、得点率81.4%。

合格ボーダーは得点率7778%ということで、合格ボーダーは越えており、ほぼ安全圏に近い状態であると。

これで合格率は7580%くらいだそうで。 “受かる可能性が高め”と出た。

 

ここまでは星通りの展開というか、彼の実力どおりの力が発揮された形だったわけです。

それから1か月以上経ち・・・今年の2月は、節分でも雪のちらつく気配もなく、冬とは思えない生温かい日が続いて、花粉も早く飛び始め・・・でも、父と息子は、遠い先に出口があるのか無いのか分からない長いトンネルのような悶々とした月日を過ごし、息子がみかんを食べたいと言えば、父は自転車でスーパーに買いに行って、心細さを紛らわしながら・・・2月となりました。

そして、いよいよ、息子さんは遠方の国立A大学の2次試験を迎えることとなりました。

共通テストの結果が、“受かる可能性高め”の得点があり、気持ち的にはかなり余裕があったということですけどね。

 

A大学、私は同行したのですが、

2次試験後彼は、唖然としてうなだれていました。

普段はどうだった?

と聞くと、普通、まあまあ、しか言わないのですが、

彼が人生で初めて、難しかった...と言いました。

A大学は国際性に力を入れているためか、かなり難易度の高い試験問題であったようです。

・・・9回ウラの逆転負けであります

 

息子さんは、試験問題に対して、ほとんどお手上げだったという。特に英語に関しては、得意なはずのリスニングがまったく通じなかったそうだ。

そして、合格発表は3月上旬にネット上で行われました。Yさんは、会社のお昼休みに大学のサイトを開き、不合格を知ることとなりました。家に帰って、息子と顔を合わせることを思うと、午後は頭がぼんやりとして仕事が手につかなったそうで。

これで、国立のA大学は無くなったわけです。

 

こうなると、第2志望の地元のB大学となるのですが・・・大学のレベル的には息子さんにとっては決して難しくはないのですが、上にも書いたように後期日程では、レベルが上の大学を落ちてきた人が受けるので、当然ハードルが高めとなる。受けるしかないのですが、A大学を落ちてしまった息子さんやYさんには不安が募るばかりでした。

 

で、ここで“実は”という展開になるのですが、息子さんは関西の有名私立大学C大学を一般選抜で2月に受けていました。この大学のレベルは、国立A大学とほぼ同じか、上のランクに位置するという。大学の知名度に関して言えば、国立のA大学よりは上でしょうし、就職もずっと有利になる大学。もちろん、B大学よりもずっと上のランクに位置します。この私立のC大学は、3教科での試験もあったためか、それが息子さんには適していたのか、受かってしまっていたのでした。この合格は、“まさか、”だったそうで。

ただこのC大学は関西にある。ということは、家を出て、下宿生活になる。しかも私立です。

Yさんは困った。

そこまでの仕送りをする余裕は我が家には無い、と言っていたのに。

 

そこでまた鑑定を依頼されました。

息子さんと、B大学、C大学との2つの大学との相性鑑定でした。それまで、私は国公立の大学の2つばかりについて相談されてきたので、私立のC大学の名前は初めて聞いたし、受験していることも初めて聞いた次第であります。まぁ、受かるとは思っていなかったからかもしれませんが。

 

まず、息子さんと地元国立B大学ですが、太陽と金星の180度凶角のアスペクトが2つもできます。太陽と金星の凶角を私は“冬の朝の毛布星”と呼んでいて、文字通り、冬の朝の毛布のように、このまま居てはダメになると分かっていても、抜け出すことができない甘い状態になること、つまり自堕落になることを意味しています。その他には、特に財運が上がるとか、知識知性運が上がるとか、そういったものは無かったですね。

息子さんとC大学2一方、私立のC大学とは、このホロスコープ図のようになります。

内側が息子さんの生年月日で、外側が大学の設立年月日であります。プライバシーの関係で、年月日は入れていないですが、星同士が120度の位置になると、良い働きになります。詳しくは私のサイトを見てね。(必要な星以外はほとんど消してあります。)

で、120 度吉角が3つ組み合わさった形がグランドトラインという強い吉角で、正三角形の形になるのですが、息子さんとC大学では、太陽☉、火星♂、木星♃、冥王星♇、海王星♆の5つの星のグランドトラインと、金星♀、火星♂、木星♃、冥王星♇、海王星♆の5つの星のグランドトラインができます。

木星♃と火星♂の吉角は勝負運。木星♃と冥王星♇の吉角は“ミリオネア星”といって大きな財運、仕事運。木星♃と海王星♆の吉角は“バブル星”と呼んでいて、高い評価を得る、浮かれる。金星♀と木星♃の吉角は“愛情星”で、人気運出会い運が上がり、モテます。・・・とても全部の星の組み合わせを紹介するのは大変なので、このくらいにしておいてですね、まぁ、とにかくすごく良いわけですよ。というか、私も見てびっくりしましてね、これほどの吉角の相性なんて、めったにできないのであります。ここだったのかぁ。

本当は、時期の運気やB大学との相性なんかもこのように2重円を作って鑑定するのですが、まぁ、今回はこの1つだけをホロスコープチャートで紹介しました。だってね、やっぱりこれが、このブログで見せたかったですからね。

 

少なくとも、息子さんは、このC大学に行けば、活き活きとして、アゲアゲで、モテて、輝いて、大学生活を謳歌できることでしょう。いわゆる、“大学デビュー”というやつをするんじゃないですかね。

見方を変えれば、そのくらい相性がいいから、縁があって、奇跡的に受かったのかもしれない。もしかしたら、すでに息子さんは、もうその気になっているかもしれない。

 

息子に最終確認しました。

B大学か、C大学か。

すると、迷わずに息子はC大学と言いました。即答でした。”

・・・ですから、国立B大学の2次試験の後期日程は、3月の中旬でしたが、もう受けないことにした。

こうして、父と息子の受験シーズンは静かに幕を下ろしたのでした。

 

なるほど、これが息子さんの星並びにあった、3月中旬の“サプライズラッキー的に良い知らせが来たり、心地よい気分”という運気の流れだったのですな。

 

ですがこうなると、父親のYさんのやることも、心配事も山積みになってくるのであります。

1月の共通テストの後は、このままA大学へ行くのだろうということで、もう下宿先のワンルームまで探してあって、仮契約までしていました。だけど、不合格になり、当たり前のことですが、そのワンルームを辞めて・・・今度は関西で下宿先を探すこととなる。もうすでに3月上旬となっていて、良い物件はほとんどない。Yさんは仕事の休憩時間に必死にネットで検索していきますが・・・月7万円くらいの値段が高い物件ならばあるけれど、とてもそんなに出せはしない。関西の大都市は物価が高いから、住宅費に無理にお金を掛けると、食費が減って、健康を害するかもしれない。結局、大学へ歩きや自転車で通えるエリアは諦めて、電車で30分くらいはかかるところでワンルームを契約することにしました。1年待って、来年の春になれば、安くて、大学の近くの部屋を探して引っ越しをしようということで、息子さんには納得してもらったそうだ。

そして、何より、頭を抱えてしまうのは、お金の問題であります。Yさん、大きな壁にぶち当たるのでありますよ。

 

国立大学ならば、学費は総額250万円。月40,000円の家賃でなんとかぎりぎりと考えておりました。すばらしい場所でしたが、その土地にご縁が頂けなかったので。

私立となると、学費だけで総額約400万円+関西地区の高い家賃。住宅ローンありの私では、親戚に一部資金を借用する方法も視野に入れています。”

 

Yさんの勤めている会社では、副業も許されるようになったということで、春からは本格的に副業を始めようと考えている。息子さんが家を出て落ち着いたら、探すことになるのでしょう。

 

“どうやら、あの子は(親の経済面抜きにしたら)

実は、第一志望だったA大学よりも、C大学へ行きたかった?

そんな匂いがします。

 

今まで聞き分けが良く、とくに経済面では我慢させることが多かったので、こういうことでは自分の気持ちをはっきりと言わないところがあったけど、思えば、今回は、C大学へ行きたいか?と尋ねたら、すぐに大きな声で“はい”という返事が返ってきた。

息子は、自分の未来をしっかりと見据えているようになったのだな、と。

 

バタバタしているうちに、あっという間に3月下旬になってしまった。

実は、受験をパスした地元国立のB大学は、Yさんの母校でした。

息子が自分より、名のある大学に入ってもらうことは父親にとっては嬉しいことなのです。

 

C大学に決め、転居先も決まり、今週末に引っ越す予定となり、この数日のことです。

とても寂しい気持ちが日増しに強くなってきており、私の寝室の隣にある部屋の息子に対し、ふと夜中や朝方、あー、まだ息子はいる..

夢にまで出てきました。

寂しい、そのひとことです。

今日は早めに帰宅しました。

と申しますのは、近くのカジュアルショップに息子のデニムを買いに行くからです。”

 

桜がいつも年よりはずっと早く咲きだした。

車で30分ぐらいのところにカジュアルショップがある。

山に囲まれたまっすぐな県道を走っていく。四方八方、どこを見ても山ばかり。

こんな田舎だから、一度、街の大学へ行ったら、もう息子は戻ってくることはないだろう。

県道沿いには、川が流れていて、桜の花がちらほらと咲き始めて、菜の花が咲いていて。

 

お店で、妻に聞いたサイズのデニムを出してみて、鏡の前で自分に合わせて見たら、ベルトの位置が自分のお腹の高さにあった。知らぬ間に、本当に大きくなったものだと、デニムをしみじみ眺めてしまう。

 

息子の幼い日々の無邪気な姿が走馬灯のように蘇り、寂しくなるのです。

めでたいことであり、喜ばしいことではありますが...

さだまさしの秋桜の歌詞がふと浮かびあがり

(娘を嫁がせる親の気持ちに近いのでしょうか...

柏原芳恵の

春なのに

そんな感情です。

 

最初の鑑定を振り返ってみると、結局、一番よく当たっていたのは、Yさんの“ひとりぼっち感”でしたかね。

 

ここで、Yさんのこの春の気持ち、さだまさしさんの「秋桜」をお聞きしてもらいながら、お別れしましょう。

送り出した息子を想う、父親の気持ちということで。