濱津隆之さん 「絶メシロード」が終わってしまいますので。

春は番組改編期でもあって・・・そこで、自分の好きなドラマが終わったりすると、“ロス”がね、起ったりするわけですよ。

で、私が気に入って観ていた「絶メシロード」というテレ東の深夜枠に放送されていたドラマが、この4月に終わりまして・・・実は名古屋地域は、関東域よりも2週遅れて放送されていたので、最終回は428日の深夜になんですよね。そんなに多くの人には観られていなかったと思うんですが。私はちょっとロス。

 

この「絶メシロード」は、実にシンプルなストーリーで特に、ドラマといっても、ドラマチックなものはなく・・・ただほんわかさせられる。

主人公の須田民生(すだたみお)は、冴えないサラリーマンで、いつも会社や家で肩身の狭い思いをしていて、唯一の彼の楽しみは、妻と娘が出かけて家にいない金曜日の夜に出発、車中泊の1泊2日の旅をすること。旅先でも、カップルばかりで淋しい思いをしたり、暴走族に囲まれたりして、どうにもせつない。そうして夜が明けて、地元でのランチに向かう・・・ここからが旅のメインなんですが、古くて、もうすぐ無くなりそうなお店を見つけては入っていく。民生は自分なりに“絶メシ”という定義を作っていて・・・“絶滅してしまいそうな絶品メシ”・・・その”“絶メシ”に出会うことに喜びを感じている。出てくるお店は実在のもので、やきそばとか、丼ものとか、定食とか、B級だけど美味な料理を提供する。民生は、そのご飯を味わいながら、役者が演じる店主たちの人生話をしみじみ聞かせてもらうという展開だ。

そして、主役の須田民生を演じるのが、濱津隆之さんだ。

2018年の大ヒット映画「カメラを止めるな」の主役で、一躍脚光を浴びることになったシンデレラボーイ・・・いいや、シンデレラおっさん。私は正直、「カメラを止めるな」は観たけれど、そんなに面白い映画だとは思わなかったし、この濱津さんに関心を持つことも無かった。

この「絶メシロード」も、大ヒットした「孤独のグルメ」の二番煎じの低予算版番組ぐらいに思って、あまり期待していなかったのですが・・・実は、私は、この「絶メシロード」の方がハマってしまった。

 

濱津さんがいい味を出しているのですよ。

最初は、ぎこちない役者だなと思って観ていたのだが、山本耕史さんが数回、主役になった回を観て、この濱津さんの良さにあらためて気づかされましてね。

「絶メシロード」では、絶滅しそうな・・・つまり、いつ潰れてもおかしくないようなお店に入っていくのですが、濱津さんにはそれがすんなりとその空気に馴染んでいく。

濱津さんは、「カメラと止めるな」の時にも、“情けない感じ”、“濡れた犬のよう”と評されていたようですが、あの映画の時は、妙に高いテンションが痛々しくて・・・。だけど、「絶メシロード」では、その“濡れた犬のような情けない感じ”が観ている私たちを控えめになごませてくれる。

山本耕史さんが主役の回では・・・やっぱりね、キラキラとした俳優のオーラが消せないのですよ。力強い存在感と言うか、にじみ出る自信というか。だから、いつか潰れそうなお店で、店主の話を聞いて同調しようにも、どうしても住んでいる世界の違いというか、壁ができてしまう。これは山本耕史さんに限らず、おそらく多くの俳優さんが演じても、同じようになっていたと思う。

例えば、樹木希林さんや柄本明さんが庶民の役を演じても、どうにも秘めているエネルギーが高くて、画面の中で目を引いてしまいますもんね。やっぱり輝きがあるというか。

でも、濱津さんは輝きどころか、気配がなく、俳優とは逆の生き物のよう。だから、「絶メシロード」では、主役なのに、完全に他の人の方が目立っていて、まるで風景の1つにすらなってしまっている。

そこがいいんですよね。

実はNHKの大河ドラマ「麒麟がくる」にも出演していましてね。堺正章さん演じる東庵先生の家にねずみが出て、大声を出してねずみを追い払おうとしている時に、通り掛かる茶の売り子という役。数分間の、物語の展開上、有っても無くてもどちらでもよいこのシーンを見て、この売り子が「カメラを止めるな」の主役の濱津さんだと気づけるのは、濱津さんファンぐらいなものでしょう。

 

濱津さんは、妙に卑屈になり過ぎることもなく、自然体で
“貧相な人”を演じられる。肌つやもいいのに、貧乏臭いですよ。しかしながら、目、頬、口と顔のパーツはよく動く。だから表情が豊かで・・・ものを食べる時は顔の細部がよく動く分、美味しそうに見えるんですよね。普段、よっぽど美味しものを食べていないかのよう。

 

さて、星占いのブログですからね、濱津隆之さんを星で読んでいきたい。

生年月日は1981825日。生まれた時間までは分からないので、ハウスは作れない。ですので、星同士の角度、アスペクトで判断していくこととします。

【ここでホロスコープ初心者の方のためにアスペクト(角度)のことを簡単に伝えると、星同士の角度が0、60120度の時は“吉角”と言って、良い働きをする角度。90180度、つまり直角か、真裏に星が来ると、“凶角”と言って、強く出過ぎて、害になりやすい影響を与えやすい角度。詳しくは私のサイトを見てね。】

 

濱津隆之すぐに目に付くのは、金星♀、木星♃、土星♄が0度吉角で重なっているところですよね。金星♀と木星♃は人気運。金星♀と土星♄はオクテ、癒しを表します。木星♃、土星♄は堅実。木星♃と土星♄の吉角を持つ人は、公務員のような地味な感じのオーラを出していることが多い。つまり、濱津さんは“地味なオーラを持った
癒しの人気キャラ”ということだ。これら3つの星が心を表す月と90度凶角になっているので、さらにメンタル面で増幅してしまう。繊細さとか、一人好きの部分も出てくることでしょう。180度凶角は1つも無いので、ガツガツとしたハングリー精神は少なめなのでしょうね。

 

濱津さんは、埼玉県川口市生まれ。自分の頭ではここしか入れなかったという千葉県の流山市の大学に進学し、“人前に立つ仕事をしたい”と、お笑い芸人になろうとしたり、DJになろうとしたりしたが、どれも中途半端に終わる。やがて小演劇のフリー役者へと進んでいくが、鳴かず飛ばず。

濱津隆之 2011082530歳の誕生日の時のホロスコープを見てみてみましょう。

時期の運気を見るので、2重円を作っていく。内側の濱津さんのホロスコープと外側(その時期)のホロスコープのアスペクトを読むことで、その時の運気を読んでいく。外円は2011825日の星並びとなる。

濱津さんの月☽、金星♀、木星♃、土星♄と、現行の天王星♅、冥王星♇でグランドクロスという十字架を作っている。

グランドクロスになると、壁にぶつかってじたばたした状態になってしまう。

天王星♅、冥王星♇はゆっくりした星だから、数年間続いたのでしょう。

本当は、アスペクトの意味を1つ1つ丹念に読んでいくのですが、何せ、6個もあってね、このブログですべてを語るのは多過ぎるので、省略させてもらって・・・ただ木星♃が天王星♅、冥王星♇と凶角を作っていると、財運、仕事運は悪いですね。外側の現行の星は、逆時計回り(左回り)するのだけれど、数か月前までは、土星もこの十字架上にありましたしね。もっとじたばたしていたかな。

あともう一つ、濱津さんの太陽☉と天王星♅と現行の海王星♆がTスクエアを作っている。夢見る夢子になり過ぎていたということ。妄想に近い夢、理想を持っている状態ですね。海王星♆もゆっくりな星なので、6年間ぐらい影響したと。

理想の役者像があっても、夢と理想ばかりが膨らんで、もがいてたという感じですかね。

濱津さんは31歳で役者デビューしている。

 

濱津 20160825

35歳の、2016年の誕生日を見ると、濱津さんの火星♂、冥王星♇と現行の天王星♅でTスクエアができている。火星♂、天王星♅、冥王星♇が凶角を作ると、“居場所無い感”を味わうことになる。

これも天王星♅、冥王星♇というゆっくりな星によるものだから、前後に数年続いた。

 

ずっと独身。大学時代から恋人はいなかった。

マンガ喫茶の厨房でアルバイトしていて・・・アルバイトしかやることがなかったので、金銭面には困らなかったという。

好きな飲み物は、缶コーヒー。

 

そんな彼は、映像の世界へも幅を広げようとし、オーディションを受ける。予算300万円の映画「カメラを止めるな」に出演し、一躍、時の人となってしまう。

 

濱津 2018082538歳の誕生日、20188月はもうすでに「カメラを止めるな」が大ヒットして、日本中でロングランの上映がされていた頃である。その頃のホロスコープを見ると、濱津さんの太陽☉、土星♄、天王星♅がグランドトラインというが出来ている。これは120度吉角が集まった強い吉角。土星♄、天王星♅のアスペクトは吉角の場合、“個性を発揮する”という意味。それに太陽がパワーアップしていると読んでもらえればいい。

いい意味で個性を存分に出していく時期ですが・・・個性的になっていくという意味もある。

 

そんな大ヒットの中でも、この年の10月までアルバイトをしている。

「カメラを止めるな」でひげを褒められたので、ひげを大切にするようになった。そうなると、マンガ喫茶の厨房で働くことができず、昼は赤羽のラブホテル、夜は渋谷のラブホテルで清掃のアルバイトをする。

役者として人に知られるようになったけど、クリスマスは部屋で一人ビールを飲んでいたという。

 

「生きることって、諦めることだと思うんです。」

と、濱津さんは言う。

 

信じていた何かを諦めなくてはならなくなった時、

目の前にまっ平な地平が広がってしまう。

その何もない地平をただ歩き続ける。

濱津さんにとっては、その繰り返しが人生だったのでしょう。

 

40歳まで あとちょっと。

先の見えなかった長い時間が、濱津さんという人を熟成させていったのかもしれない。

 

ちなみに、似たようなことを、ドリフターズの仲本工事さんも言っている。

「人生というのは、やりたいことができなくなった時が、出発点だと思う。」

 

若い時は、何者かになりたくて、空回りするように頑張る時期が誰にもあると思う。

人間には、1つ目標を決めて、粘り強くかつパワフルにガンガン進んでいくタイプと、挫折を味わい、諦めて、流れ着いたところで、自分のポジションを見つけていくタイプがあるのかもしれない。

 

“諦め” の人生観を持っているから、

濱津さんの人より前に出ようとしない、ギラギラしたものがない。

そこに肩の力の抜けたような、安心感、癒し感を人に与えるのでしょう。

 

濱津 20260825では、この先どうなるのか。未来を見てみる。

45歳になる、2026825日のホロスコープを見てみると、

濱津さんの金星♀、木星♃、土星♄に対し、現行の天王星♅、冥王星♇で強い吉角のグランドトラインを形成している。

天王星♅は吉角の場合は、棚ぼた運やサプライズラッキー運を意味し、冥王星♇は吉角の場合は、いい意味で頂点を意味している。木星♃と冥王星♇の吉角は“ミリオネア星”とも呼ばれる星なんですよ。

人気運、仕事運は絶好調となる。星の数も多いですから、人生でもトップレベルの幸運期でしょうね。グランドトラインの1つの星に対し、180度凶角の位置に星がある形を“カイト”という。これは“凧“という意味。グランドトラインを凧に見立て、その1つの星を凧糸の意味合いになる。この場合、感性、ファッションなどを意味する海王星♆が凧糸となって、このラッキーなグランドトラインを引き寄せてくるということになる。

彼の感性が大きな成功をもたらすのでしょう。

天王星♅、海王星♆、冥王星♇ともゆっくり星だから、数年間続く。2026年ごろから、という言い方が正しいでしょうね。

 

考えてみると、2018年には個性発揮の星並びはあっても、それほどラッキーな星並びができていたわけではない。でも、日本アカデミー賞で優秀主演男優賞を獲っている。

とすれば、絶好調の星並びのある2026年は、それ以上の活躍となるんじゃないですかね。

 

ぐっと惹きつける濃い存在感が無いのに、主役を演じるような、珍しい俳優になっているのでしょうかね。

まぁ、癒し系でしょう。楽しみな役者の一人ですよ。

 

思えば、ここんところのコロナで、できないことが多くなりましたからね。人の人生観が変わっていく。

夢や願いを一心にかなえようと思い込むより、肩の力を抜いて、なるようになるさと諦めるような・・・。

だから、濱津さんのような薄味の人間が好かれるようになるのかな。

絶メシ、フォーエバー。