おみくじが200円になったことを考える
うちの近くには観音さまのお寺があってですね、先日も福岡講座に行く前にお参りしてきたのですよ。
で、私はですね、参拝してね、ふと、“これは来てるな”と思うとおみくじを引いたりするのですよ。
で、やっぱり 大吉 が出てですね。
“よっしゃーっ!!”とテンション上がるわけですよ。
私、20代、30代の時に結構おみくじを引きまくっていてですね、なんか、参拝した時の空気感で何が出るか分かるようになったんですよね。
本尊やご神体に向かって、礼をして、合掌していると、“お前、今日はいいぞ”と声を降りてくる感じ・・・。まぁ、そういう時は、大吉の可能性が高いんですよね。
だってさ、今、おみくじって、結構、200円に値上げされたところが多いじゃないですか。
200円出して、“小吉”とか、“中吉”ですとねぇ・・・なんかがっかり感が大きいでしょ。
200円あったらさぁ・・・いろいろ買えるじゃないですか。やっぱりそこは100円だった頃と違うというか。
だから、余計に大吉が出そうな時しか引かなくなったんですよね。
で、全部のおみくじが200円に値上げしているかというと、そうでもなく、人の手を介するようなおみくじが値上げしている感じですよね。
おみくじの箱を振って、棒が出てきて、その棒に書かれた番号を社務所の人に伝えて、で、その社務所の人が数多い小さな引き出しの中から、その番号のおみくじの紙を引っ張り出してきて、“はいっ”と手渡してくれるような“人の手を介する”タイプのおみくじは、200円に値上げしていたりする。
一方で、箱の中に、もう大吉とも、小吉とも、凶とも書かれた紙が折りたたんであって、それを自分で箱から出すような“人の手を介さない”タイプのものは、今でも100円だったりする。
そんなね、おみくじが値上がっている話を床屋さんでしたんですよね。
だってさ、あのおみくじなんて、原材料費って、印刷された小さな紙の代金でしょ。数円でしょ。
この円安やウクライナ危機でエネルギー価格が上がっているとか、中国のゼロコロナ政策のせいで半導体不足になっているとかの影響をほぼ受けていないんじゃないのって、話をしてね。
まぁ、この世のインフレの流れに乗っかった “便乗値上げ” じゃないの、ってね。
でも、倍の200円にして、おみくじを引く人が半分になったら、まったく売上げが変わらない。
それどころか、もしかしら、もったいないってんで、おみくじを引く人が半分以下に減るかもしれない。そんなんになったら、元も子もないというかね。
坊さんたちは何を考えているのかねぇ~、他で収益を上げることを考えればいいのにね、ってね・・・。
でも、床屋さんと床屋談義をしているうちにですね、だんだん気付いてきたのだけれど・・・
考えてみるとコロナ以降、世の中、不況で寄付なんかも減っているんじゃないですかね。お賽銭もね。今どき、檀家も減っているだろうしね。お葬式、法事の規模も小さくなっているし。
さすがに坊さんたちも、おみくじを倍に値上げしたら、引く人がぐっと減るのは分かっていて・・・もうそこしか収益を上げる手立てが無く、苦渋の、最後のカードだったのかもしれない。
となると、お寺もかなり追い込まれているのだろうなぁ。
床屋さんも、これまで1ヶ月間隔で来ていたお客さんが、1ヶ月半間隔になっていたりするというしね。実際、その床屋さんは10月に値上げしているけどね。
ああ、世の中、どっちを向いても、せちがない。
まぁ、私はZoom鑑定に関しては、まだ値上げはしないでおくかな。
おみくじ以上に原材料費が掛かっていないもんなぁ。