業火の夏でしょ。この暑さは。

この夏、体温越えるような猛暑日はトータルで何日になるのでしょうね。
夜も25℃を下回らない熱帯夜が続いて、エアコン無しでは眠れない。
もう本当に我慢の限界を越えそうで・・・我慢できないくらい・・・もう我慢できない?・・・7月中旬からずっとそんなしんどい星並びが続いていたのですよね。
まぁ、ホロスコープを解説しましょうか。

これは7月20日の星並びであります。

【ここでホロスコープ初心者の方のためにアスペクト(角度)のことを簡単に伝えると、星同士の角度が0、60、120度の時は“吉角”と言って、良い働きをする角度。90、180度、つまり直角か、真裏に星が来ると、“凶角”と言って、強く出過ぎて、害になりやすい影響を与えやすい角度。詳しくは私のサイトを見てね。】


ダブル180度凶角なんですね。しかも凶星ばかりですね。凶星の凶角というのがしんどいのですよ。

まず1つ目ですが、火星♂と土星♄が180度凶角を形成しています(紫色のライン)。火星♂と土星♄はともに凶星で、その2つの星のアスペクトは“痛いに耐える”という意味で、私は“我慢星”と呼んでいます。凶角の場合は、強く出過ぎているので、“我慢できる”というよりは“我慢させられる”という状況になることが多いです。つまり、ストレスが多いということですね。

で、7月20日ごろは世の中全体がそうだった、ということですが、180度凶角は影響域(オーブという)を5度として見ると、だいたい7月13日から7月28日ぐらい。5度以内というのは、しっかり強く影響が出ます。で、もう少し影響域を広めに10度として見ると、7月4日から8月5日ぐらい。実際、来週8月7日(月)からはだいぶ暑さは落ち着きそうですしね。

もう一つは、太陽☉と冥王星♇180度凶角ですね(黄色のライン)。冥王星♇が凶星であります。太陽☉と冥王星♇はエネルギーが強過ぎることを表し、“徹底的”とか“振り回される”などの意味あります。7月20日前後の一週間ぐらいはやはりエネルギーが強過ぎたように思われますね。
で、特に7月中旬から、7月末までは暑さがきつかった。これらの星並びの影響もあったんでしょうね。

でも、この暑さは、星のせいばかりにしてられないでしょ。

私が子供の頃は、猛暑日の気温が35℃に達する日なんてまず無かったですよ。だいたい暑くても32℃くらい。ただ、数年に一度フェーン現象とか熱波なんかで、35℃になる日がまれにあったという感じだったんですよね。

で、今では子供たちは夏休みでも外で遊べない。「命の危険がある」と言われますからね。中学生が部活で、学校の周りを汗だくになって走り回るなんて風景ももうない。海でも、暑すぎて人出が少ないそうで。

映画『風の谷のナウシカ』にね、「だれが世界をこんな風にしてしまったのでしょう。」と言って、悲しそうにナウシカは顔を手で覆ってしまうシーンがあるのですけどね。

今のこの暑さは、決して1000年前の文明によるものではなくて、私たちがしてしまったことなんですよね。昭和世代と平成世代ですよ。そう、地球温暖化ヒートアイランド現象によるものなんですよね。

二酸化炭素による地球温暖化の問題も大変ですけどね。台風も超大型化してしまってますしね。
でも、今回はヒートアイランド現象の方に注目したいのですよ。
地域にね、熱がこもる状態のことのですよ。
電気でも、ガスでも、エネルギーを使えば、どんな形であれ、どうしても熱が出る。

エアコンは、冷やす技術によるものではなく、空気の中から温かさと冷たさを分けて、冷たさだけを部屋に入れているしくみになっている。言ってみれば、エアコンを使えば、外を余計に暑くしている。例えば、32℃の気温の時に、28℃設定で、エアコンの冷房を使えば、室内にはマイナス4℃になるよう冷気を出すのですが、室外機からは部屋と同じ容積をプラス4℃以上にする熱気が出ている。“以上”というのは、エアコンはモーターなども動かしているので、モーター熱なども加わって、温める量の方が大きくなるのである。だからプラス4℃以上になる。まぁ、プラス5℃くらいでは済まないでしょうね。

そんなんをずっとやっていたら、そりゃ外は暑くなるわけですよ。

ちょっとぐらい熱を出しても、空は広いからどこかへ行ってしまうだろうなんて考えていたら・・・これをみんなでやったら、熱が溜まってしまったというのがヒートアイランド現象なんですよね。
例え、原発で作られた電力でも、家電を使用すれば熱が発せられ、その熱がこもってしまうと。だから、ヒートアイランド現象はちょっと二酸化炭素排出の問題とは別ものと頭を切り替えてもらいたいのですよね。

だいたい南の沖縄の那覇より、東京、大阪、名古屋、福岡の方が、気温がずっと高いというのはおかしいでしょ。今では普通の光景になってしまいましたけどね。

で、今、夏の気温は32℃ではなく、35℃くらいになってしまいましたからね。室温を28℃設定にすると、温度差は7℃となり、使用するエネルギーもその分大きくなる。つまり、排出される熱気もどんどん多くなっていく。そうすると、さらに外は暑くなって・・・部屋を冷やすためにさらにエアコンくんは頑張ることになり、エネルギーをより消費して、排熱もさらに熱くなって、外はさらに暑くなって・・・そんなループがあって、気温の上昇のスピードはどんどん加速していくのですよ。暑さの連鎖、スパイラルですよ。

環境省のHPによると、ざっくり言えば、東京23区の場合、気温を上昇させる要因の半分は自然によるもの(太陽光で地面が温められて、気温が上昇)で、残りの半分は人の営みによるものだそうです。
さらに、その人の営みによるもののうち、だいたい半分がエアコンの排熱によるもので、現在では自動車によるものより多いのです。夏の自動車に近づくと、エンジンとカーエアコンの両方の熱でかなり暑さを感じますが、トータルすれば、今は建物から出るエアコンの排熱の方が多いと。

こんなに暑くなって、暑さに耐えられなくなって、やっと反省するのですが・・・32℃くらいのまだ我慢できるぐらいの時(時代)に、エアコンとか、車の使用を控えればよかったなぁ。と・・・でも、あの頃はそんなこと分かっていなかったし、皆、能天気だったし、マイナス思考なことには耳を塞いでいたし・・・。

で、今、35℃くらいになると、もうエアコンを使わずにはいられない。暑さの連鎖、スパイラルを止められなくなった・・・苦しみが絶えることのない無間地獄(むけんじごく)の状態にもうずっぽりと入ったということですね。もう逃れられないどころか、夏の季節はますます暑くなる。10年後はどうなっていることか。

このヒートアイランド現象は、東京23区だけの話ではなく、地方都市圏にも広がっているんじゃないですかね。すっぽりと広いエリアに覆われているというか。だって、埼玉県の熊谷や岐阜県の多治見あたりはもうその影響でしょ。ということは、かなり広域に影響が広がっていると。

エネルギーを使わずに気温を下げる技術と言えば、せいぜい打ち水か、ミストの噴射といった気化熱を利用したものぐらいしかなく・・・まさに“焼石に水”ですね。

猛暑日がひと夏に30日以上になったら、もうそのエリアには人が住めないと判断して出ていく人たちが現れてくるんじゃないですかね。そういうトレンドがそのうちにやってくるじゃないかと思われますね。まぁ、都市部を棄てるということですね。

来年のパリオリンピックでは、選手村にはエアコンを設置せず、屋根を緑化し、床下に地下水を流して部屋を冷やすのだそうです。さすがフランス人は理性的ですよね。

でも、まぁ、東京じゃ、もう無理かな。そんなんじゃ、足りないでしょ。

映画『風の谷のナウシカ』のセリフに
「我々人間はこのまま腐海にのまれて滅びるよう定められた種族なのか。」というものがあるんですけどね。
じゃ、この命に危険なほどの猛暑、ヒートアイランド現象は、神や自然からの戒めかというと、そんな仰々しい、神々しいものでもなく、ほんとシンプルに自業自得なんですよね。

何が悲しいかというと、わいわいと外で遊べる夏を、子供たちに残せなかったことですよね。

「夏が過ぎ~、風あざみ~、誰のあこがれにさまよう♪」
と井上陽水さんの『少年時代』が似合う夏の風景がかなり失ってしまったわけですよ。

知らなかったとは言え、本当は許されないぐらいの残念な罪なのかもしれないですね。

今からでもせいぜいできることは、出来る限りの無駄なエネルギーを使わないようにすることでしょ。
もっと感謝しながら、ありがたく使わなきゃいけないわけですよ。
テレビのつけっぱなしとか、窓や扉を開けたままエアコンを使うとか、もうそんなのただただ地球を暖めているだけですよ。(コロナ対策の場合は、仕方ないかもしれませんが。)

そもそも火、エネルギーを使う動物は人間だけなのですが、いい気になって、調子に乗って、使い過ぎていたということなんでしょ。いわゆる、業(ごう)ですね。人間の業。

連日の耐えがたい猛暑こそが何よりの証拠ですよ。

火星♂と土星♄と、太陽☉と冥王星♇のダブル180度凶角が戒めてくれていた、ということじゃないですか。

※参考にさせてもらいました環境省のHP
https://www.env.go.jp/air/tech/model/w_heat01/mat_04.pdf