仕事にこだわらない人

『だが、情熱はある』は昨晩、大団円で終わって、結局、若林さんと山ちゃんが“なにもの”かになりたくて、もがいて、“なにもの”かに成り上がって、よかった、よかった、となるわけですが・・・そんな姿を多くの人は羨ましく思ったのではないですかね。

どう羨ましいか。それはいろいろでしょうね。目標を達成した。テレビに出られるようになった。有名になって、ちやほやされるようになった。収入が多く、経済的な成功を得ることができた・・・。

ただね、なにものかになりたくて、つまり目標を持って、それに向かって、苦しんで、奮闘していくのはしんどいことなのですよ。自らを、わざわざそんな苦労する世界に放り込んでね。どうなんでしょうね。そういうのって。

で、私が鑑定していますとね、

“私に向いている仕事は何ですか?”と聞かれたりする。

自分が情熱を燃やせる仕事を探しているようで・・・

で、ずばり言うと、そんなものは無い人もいる。

こういうのを調べる時は、ホロスコ―プを作成して、ハウスを見るのですよね。ですから、生まれた時間の情報が必要となってきます。無料ホロスコープサイトでシングルチャート(一重円)を作成してみてください。

私は以前のブログで、2,6,10は仕事に関わるハウスだと説明したんですけどね、(「2,6,10は仕事のハウス」参照)そこにほとんど星が無い人もいらっしゃいます。

まぁ、土星や冥王星が入っていてもね、土星は“真面目“、冥王星は“徹底的”という意味で、土星が入っていれば、真面目に働く人でしょうし、冥王星が入っていれば、ハードワーカーになる人でしょう。

でも、これらの情報では、どういう仕事が向いているのかということには答えられないのですよ。

ただ、3ハウス(知識)に星が多ければ、情報系が得意とか、5ハウス(遊び、芸術)に星が多ければ、趣味を活かすとか、9ハウス(遠い世界)に星が多ければ、海外に関心が高そうとか、そういった側面でどんな仕事が向いているかを考えることもできます。4ハウスに星が多ければ、家でやる作業が好きだとかね。でも、やはり弱くですね。この問いには、ストレートに仕事の2,6,10ハウスに星が有って欲しい。星が無く、星座(サイン)だけで鑑定するのも弱いですね。

じゃ、その“弱い”って、どういうことか。

私が鑑定していて、まぁ、そこそこしっくりするくらいのようリアクションだったりします。ですが、わざわざ転職するほどの勢いが生まれなかったりします。引力が弱いのですよ。そんな経験があるので、私は無理に背中を押したりしません。

で、2,6,10ハウスにメッセージ性のある星が無い人って、逆に

“本当はどんな仕事をしたいというこだわりは無いんじゃないですか?”

と聞き返すと、

“ええ、実はそうです。こだわりがないのです。稼げればいいです。”

という返事が来たりする。

私たちは小学生の時から、将来の夢を何度も書かされますね。その将来の夢というのは、だいたい仕事のことで、花嫁さんと言うと、“そんなんじゃなくてさ・・・”と馬鹿にされたりする。高校生ぐらいになると、進路指導で“やりたい仕事は何?”と三者面談で問われたりする。

あれがよくないね。今思えば。

どうも何らかの職業に就くということを人生の目標にさせられているような気がする。そういう人ばかりではないのにね。

4ハウス(家、家族)に星が多い人は、本当に人生の目標が家庭を持つことだったりしてもおかしくない。

11ハウス(交遊関係)に星が多い人は、どういう仕事ではなく、友人たちと仲良くしていられることが人生の目標だったりする。

だからね、私は無理に“やりたい仕事”を見つけようと、血まなこに悩むことは無いと思うですよ。もっと言うと、“天職”すら探す人もいますからね。天職が定められている人なんて、そんなにいないでしょう。

『だが、情熱はある』のように、なにものかになりたいという人は、その方向にむかって、もがけばいい。もがくしかない。もがき苦しんでください。

でも、そう感じていない人は・・・ホロスコープを見ていないけど、2,4,10に星がほとんど無い人は・・・何らかの職業を持つことが夢、という周囲の考え方にのまれることはないですよ。

ハウスはね、12個に分けられている。仕事に関わるのは、そのうちの3つだけですよ。もっと他に旅行とか、家族とか、趣味とか、友人とかいろいろある。ホロスコープを眺めれば、その人が大切にする、人生の価値というのは仕事だけじゃないというのが分かるのですよ。

仕事に関してはぼんやりこなして、ほかに自分が没頭できるもの、生きている間にやり遂げたいことあれば、そちらを大切にしてもいいんじゃない。というのが、ホロスコープの語るところですかね。