新月に降りてきた ラブパッション
よく○○座の新月や満月には、○○なことが起こるわよ、なんてネットの星占いに書かれたりするじゃないの。
あれって、どう?
私ね、あんまりピントと来ないというか、当たっている実感がしないのよね。
例えば、いて座の新月だから、冒険心が湧く、未知の世界への扉が開かれるとかね・・・そんな占いを読んで、心のどこかで期待しながら、何も起こらず、忘れ去られていくことがどれだけ繰り返されてきたことか。
でもね、新月がどこで起るかというのはね・・・
アスペクトが関わってくる場合には、えらく力を発揮することがあるものなのよ。
東京都内で出版デザイン系の会社で働いているM子さん。40代半ばで、バツイチで、小学生のお子さんがいらっしゃる。離婚してもう数年経っている。職場には、結婚の前に付き合っていたこともあるSさんがいてね、最近、というか、その新月の日に、再び恋心が湧いてしまったという話なのよ。
Sさんは独身(?)で、ちょうど40歳になったところでね。ただ、この独身に関しては未確認情報らしい。LINEにも乗らないくらいの社内の給湯室情報では、こっそり結婚しているかもという情報もあったりしてね・・・。
もう10年以上は一緒の職場に居るのにね、今さら、また惚れ直したんだって。
その恋心が炎上したのが、今年の10月6日のてんびん座での新月の日。てんびん座にはパートナーという意味があるから、確かに、恋人への恋心に火がつくかもしれない。新月は、ここから月が膨らんでいくので、スタートという意味もある。てんびん座の新月なら、“パートナーへの恋の始まり”を意味するようにも読めるけど・・・でも、みんながみんな、恋の炎が再点火したわけじゃないわよね。
この日は朝から会議で、他の参加者は在宅からネットでの参加だったのだけれど、M子さんとSさんの2人だけが会議室での参加だったそうよ。その後、流れでランチを一緒に行ったそうでね。一緒にご飯を食べていて、コロナ禍の子育ての苦労話を聞いてもらっているうちに、だんだん話が楽しくなってきて、昔を思い出したというか。彼の声を聴いていて、ときめきのスイッチがぽちっと入ってしまったみたい。M子さん、声フェチなのよ。
そもそもね、M子さんとSさんは恋愛を陥りやすい関係なのよ。
というわけで、まずはM子さんとSさんの相性を2重円のホロスコープで診てみましょうかね。
(本人が特定されないように生年月日は示していません。)
【ここでホロスコープ初心者の方のためにアスペクト(角度)のことを簡単に伝えると、星同士の角度が0、60、120度の時は“吉角”と言って、良い働きをする角度。90、180度、つまり直角か、真裏に星が来ると、“凶角”と言って、刺激的だけど、強く出過ぎて、害になりやすい影響を与えやすい角度。詳しくは私のサイトを見てね。】
内側が男性のSさん、外側がM子さんね。
M子さんはそもそも金星♀、火星♂、冥王星♇がTスクエアを作っている人で、そのTスクエア上にSさんの太陽☉、金星♀、火星♂、土星♄が乗っているのよね。金星♀、火星♂は、マークを見れば分かるけど、オスとメスの関係なのよ。だから私は“エロ星”と呼んでいるわ。そこに“徹底的”とか“SEX”を意味する冥王星♇が絡んできた時は、私は格段にスケベ度が増して引き付け力が強くなることから、“変態エロ星”と呼んでいるのよね。Tスクエアとは、180度凶角と90度凶角が組み合わさった強い凶角アスペクトなのよ。
ただね、生まれた時の星並び(ネイタル)で、この“変態エロ星”があるからと言って、私の鑑定の経験からして、その当の本人が変態スケベってことはほとんど無いわね。
で、2人のホロスコープを合わせると7つの星のTスクエアで、金星♀と火星♂が2つず入っていて、変態エロ星に昇格する冥王星♇が入っていて、土星♄まで入っている。金星♀と土星♄の凶角を私は“快楽ざる星”と呼んでいて、好きなこと、楽しいことに対してはざるになる、没頭するということを意味する星並びなのよ。お互いに油断とかが緩くなって、不倫しやすい相性でもあったりする。
何と言っても、星の数に注目してもらいたいわ。星の影響の強さはね、星の数に比例するからね。7つよ。7つ。なかなか無いわよ。7つの星の“変態エロエロ快楽ざる星Tスクエア”だから、まぁ、かなり刺激的で、大恋愛になっても全然不思議じゃないのよ。これは凄まじく引き付け力が強いのよ。駆け落ちレベルかな。心がふわふわと宙に浮くほど、彼のことばかり考えてしまうのも仕方ないわね。実際、結婚前に付き合っていたということだしね。
ただね、この2人の相性では、恋愛に関しては強い星並びがあるけど、それ以外が無いのよね。財運とか。おしゃべりが楽しいとか・・・。恋愛だけという感じ。“変態エロエロ快楽ざる星Tスクエア”に星を7つも使ってしまっているから、そうなるのだろうけど。
まぁ、別れた理由というのが、SさんがM子さんの太ったのをからかったということらしいだけど・・・その後、M子さんは別の人と結婚し、しばらくの間Sさんに対する恋心は1ミリも無かったと。
で、M子さん今年の10月6日の新月の日に、恋心に再び、ぼぉっと火が付いちゃったのよ。
M子さんの10月6日の新月の日のホロスコープを見てみましょう。
上の相性でもお話ししましたが、M子さんは、金星♀×火星♂×冥王星♇のTスクエアを持っている。その冥王星♇の上で、太陽☉と月☽が重なり(新月の状態)、さらに火星♂まで乗ってきている。これは太陽☉、月☽、金星♀、火星♂、火星♂、冥王星♇の6個の星のTスクエアということなのよ。6個のTスクエアって、なかなかパワーがあるわよ。
太陽☉と月☽は10個の星の中で、1番、2番の影響力がある星で、それが新月で重なって、よりによって、ここにいるの~ って感じよね。新月が、自分のアスペクト上に乗ると、そりゃ、影響が強いわけですよ。火星♂が乗ることで、金星♀火星♂のエロ度が増しているしね。まぁ、平たく言えば、変態エロ星Tスクエアが太陽☉と月☽の新月と火星♂でパワーアップされているということね。
というわけで、M子さんは、新月の影響で野獣と化しても不思議じゃないわけよ。
で、M子さんは、Sさんに対するエロ心、でなかった、恋心が再起動、再稼働してしまったというわけ。
で、すんなり物語は展開するかというと・・・そうはいかないのよ。
鑑定中にキャストが増えることなんて、よくある話よ。
M子さん、Sさんと昔のようによりを戻したいのだけれど・・・職場の中には、これまたSさんを狙っている女子が他にいてね、O美さんというのだけれど、M子さんと同じ部署なのよ。
O美さんは30代後半の後半。既婚者。もう結婚しているのよ。夫は、会社の経営者らしく、タワーマンションに住んでいて、まぁ、周囲からはお金目的の結婚と言われたのだけど・・・実際、M子さんは、飲んで酔っている時にO美さんから“結婚は打算でしたわ”という言葉をこぼしている姿を見てるんだって。で、O美さんは、休み時間になると、マッチングアプリで常に出会いというか獲物を探っている始末。もうそんなのが何年も続いていて、結婚した後もどんだけ恋をしてきたことか。百戦錬磨のツワモノなのよ。
小柄で、美人ではないけれど、愛嬌があって男に媚びるのが上手いらしいのよ。普段着てくるのも、身体のラインや露出の多い服を着てくることが多く・・・こういう子いるでしょ、女の武器の使い手。
Sさんを狙っているってさ、視線で分かるのよね。女同士だからさ。
M子さんからすれば、“別に外にいっぱいいい男いるでしょ”ってツッコミたいくらい。
欲張りな女がいたもんよね。
ただね、O美さんがいくら男の扱いが上手いと言ってね、MさんとSさんは、7つの星の“変態エロエロ快楽ざる星Tスクエア”だからね、そう簡単には恋の勝負では負ける気がしないわ。
まぁ、いいわ。一応、O美さんとSさんの相性を診てみましょうかね。
ということで、2重円のホロスコープね。
内側が男性のSさん、外側がOさん。
外側がO美さんなんだけど・・・Sさんの太陽☉×金星♀×火星♂というエロ星の上に、O美さんの金星♀×火星♂というエロ星が乗っている。なんてことかしら。これじゃ、こちらの相性も“エロエロ星”になってしまっているぅ~。男性のSさんの土星♄が2つの金星♀の凶角位置にあるから、油断、不倫しやすい“快楽ざる星”も強めに効いているでしょ。
もう1つのアスペクトとして、Sさんの太陽☉、金星♀、火星♂と、O美さんの金星♀、火星♂、木星♃、天王星♅が120度吉角を形成している。金星♀と木星♃は“愛情星”と呼ばれ、温かな家庭的な愛情を引き起こす。金星♀と天王星♅は“一目惚れ星”と私は呼んでいて、文字通り、一目惚れする相手になったりする。
つまりね、“エロエロ快楽ざる星”の180度凶角と、“一目惚れ愛情エロエロ星”の120度吉角があるのよね。
この相性のホロスコープを見たら、頭の中が真っ白になって、ひざまづきそうになったわ。
M子さんとSさんとの相性が7つの星の“変態エロエロ快楽ざる星Tスクエア”だから、これなら、敵無しと思っていたけど、意外にもほんと目と鼻の先の、同じ会社の同じ部署に、これほどの刺客がいたとは。
6つの星の“変態エロエロ快楽ざる星Tスクエア” VS “エロエロ快楽ざる星”&“一目惚れ愛情エロエロ星”。
火花がバチバチどころか・・・煉獄杏寿郎 と あかざ が対決した時のように、まぶしい炎が立ち込めて、包まれて、最後はどかーんと大爆発して、地面に穴が開いてしまうほどよね。危なかしっくて近くには寄れないわよ。
聞けば、最近のO美さんはかなりSさんに何かと接近し始めているとのこと。
この星並びを知ったM子さん、さらに気が気でなくってきてね。
こうなると、いつ気持ちを伝えたり、アクションをすべきかという問いになってくるのだけど・・・
私、まずはSさんのホロスコープを見てね、勝負は2月の節分の頃、と読んだのよ。
ということで解説するわ。
まずはSさんの2022年2月3日のホロスコープを見るわね。
Sさんの太陽☉、金星♀、火星♂、土星♄の180度凶角ラインに対し、Tスクエアとなる位置に現行の金星♀、火星♂というエロ星のセットが来るわけよ。
これで太陽☉×金星♀×金星♀×火星♂×火星♂×土星♄という5つの星での“エロエロ快楽ざる星Tスクエア”ができてしまうというわけよ。これは欲情が高くなるし、油断しやすいし、誘惑にも弱く、落ちやすい日ということを意味している。金星♀、火星♂の動きは速いけど、前後3日間ぐらいは影響域にあるわね。
では、次にM子さんの2022年2月3日のホロスコープを見るみると。
M子さんの金星♀、火星♂、冥王星♇という“変態エロ星Tスクエア”に対し、グランドクロス(十字架)になるポイントに現行の金星♀、火星♂がやってきているのよね。
グランドクロスとは、180度凶角ラインが90度で交わるという最強の凶角アスペクトです。
これで金星♀×金星♀×火星♂×火星♂×冥王星♇という5つの星での“変態エロエログランドクロス(十字架)”となる。かなり欲情が高い分、攻めの姿勢を貫けるんじゃないかしら。
で、手ごわい刺客のO美さんの2022年2月3日のホロスコープを見てみると。
O美さんの太陽☉、月☽、木星♃、天王星♅のTスクエア上に、現行の月☽と木星♃が乗ってしまうのよ。2月3日で言えば、太陽☉×月☽×月☽×木星♃×木星♃×天王星♅という6つの星でTスクエアが形成されてしまっている。月☽は動きが速いので、2月3日だけでしょうが、その前後の日でも、5つの星でTスクエアができてしまっていてね。木星♃×天王星♅の凶角のアスペクトが意味するのは、“ぬか喜び”や“期待外れ”で勝負運がかなり落ちています。つまり、5つか、6つの星で構成された“期待外れのTスクエア”というわけ。
O美さんを出し抜くにはこの日だわね。
で、“勝負を仕掛けるのなら、来年の節分の頃よ”とM子さんに伝えたのだけど、“えーっ、そんな先ですかぁ”というリアクションが返ってくる。
まぁ、仕方ないわよね。
今のM子さんはね、・・・これまたホロスコープで解説しましょうかね。
内側がM子さんで、外側が2021年12月12日ね。
M子さんの太陽☉と土星♄のTスクエア位置に現行の金星♀と冥王星♇がやってきているのよ。金星♀×土星♄の凶角は“快楽ざる星”でしょ。金星♀×冥王星♇のアスペクトは“好きな事を徹底的に”という意味なのよ。その2つ組み合わさったTスクエアだから、思ったことをやりたくて、動きたくて仕方ないのよね。
で、まぁ、動いてもいいけど、本番というか、本当のチャンスは来年の節分の頃だからね、と諭してはみたけどね。
抑えきれなければ、仕方ないけど・・・。まぁ、何らアクションを起こしてもいいけどね・・・クリスマスに奇跡は起きないでしょうね。
それに、Sさんの星並びを見たら、ここでは解説しないけど、仕事で活躍して忙しそうなのよね。
なお、金星♀はこの位置でまもなく逆行に入るので、12月末まで、ほぼこの位置に停滞します。
M子さん、年内は悶々し続けるのでしょう。
どれもこれも、新月に降りてきたラブパッションのせいよ。