決定打のない離婚願望
鑑定しているとさ、 “離婚したい”っていう相談はあるわけよ。
でね、夫がDVとか、浮気しているというのなら、まぁ、そのまま離婚すりゃいいんでしょうけど・・・そもそもね、夫の暴力とか浮気しているとかでね、離婚したいっていう人は、私のところなんかに来ないわね。おそらく、弁護士さんのところ。あと、親とか、親戚かな。
つまり、星占い師のところへ相談に来る人は、そうじゃない人たちなのよ。
DVも無い、浮気も無い、ギャンブルもしない、ちゃんと稼ぐ、何の問題の無い夫。
時々、そんなきちんとした旦那さんと別れたいと、私のところへいらっしゃる。
今、電車の中でこのブログを読んでいて、
“あっ、分かるぅ~” と思わず、頷いたあなたも予備軍かもね。
相性の星占いで鑑定する場合、いろいろな方法がある。でも、メジャーな方法は、シナストリーというやつね。2人のホロスコープチャートを重ねて、星同士のアスペクト(角度)で診断する方法のこと。
まぁ、その結果は簡単に言えば、大きく5つに分けられるわけですよ。
で、その関係を学生時代のクラスメートに例えて言うなら、
①
吉角ばかり・・・いいやつ。普通に仲良しになりやすい。
②
凶角ばかり・・・嫌なやつ。ケンカしそうなくらい、気が合わない。
③
吉角も凶角もほとんどできない・・・3学期まで口を利かなかった、名前すら知らなかった男子。
④
強い吉角・・・腐れ縁。円満な感じの腐れ縁。「サザエさん」の家族みたいな感じ。
⑤
強い凶角・・・腐れ縁。「冬のソナタ」のような演歌の世界のカップル。
まぁ、前回のブログで軽く④と⑤については触れたけどね。
で、問題なのは、③の “3学期まで口を利かなかった男子”
とカップルになってしまった夫婦。
3学期まで口を利かなかった男子と言うのは、特に好意もなく、干渉もない。
だから、“ええ~と、あなたの名前なんだったっけ?”という感じになる。
そんな人と結婚すると・・・ぼんやりとして、刺激が無い生活になってしまうのよねぇ。
まぁ、それで言うと、上の⑤は刺激的すぎるんだけどね。
じゃ、なんで、そもそもそんな“3学期まで口を利かなった男子”と結婚してしまったのか。
これは世代によって、いろいろ違ってくるみたいでね。
例えば、今、50代後半の人だと・・・あの頃はね、女性は30歳までに結婚するのが当たり前の風潮があってね。
で、その人に30歳までに星の巡りでモテ期が無かったりするとね、どうしても周囲からプレッシャーでね、適当に相手を見つけて、結婚したりしたんですよ。
で、これまた昔のことをしてもらいたい。
幼稚園や小学校の時ですよ。
フォークダンスをすることになってね、男女がペアになって、手をつないで踊らなきゃいけない状況になる。
で、相手を探さなきゃならない。
・本当に好きな人には、恐れ多くて、緊張して、とても
“ペアになって” なんて言えない。
・かといって、触りたくもない、生理的に嫌な男子とは、手をつなぎたくない。
・そこで、適当な、当たり障りのない男子を、フォークダンスの相手として、お願いしたりする・・・みたいな。
これと同じようなことが結婚の時にも起こっていたりするわけですよ。
ある意味、 “賢い” やり方ではあるけどね。
他のパターンとして、その“3学期まで口を利かなった男子”的な夫と出会う前に、大恋愛をしていて、けれど、それがまたひどくボロボロの、破滅的に傷付くような終わり方をして・・・
そうなると、次は逆に振れてしまって、刺激はないけれど、穏やかで安心できる相手を求めてね、そんな人に求婚されたりすると、ついOKを出してしまったみたいなね。
で、その夫自身は、な~~~んも悪いところがない。シングルチャート、彼単体で彼自身を診ると、何の問題の無い、誰に紹介しても恥ずかしくないような人だったりする。
真面目で、浮気どころか、女遊びなどする気配も無く、ちゃんと会社勤めていて、暴力もなく・・・そりゃ、たまには口ケンカをするけどね、って感じ。趣味もそこそこちゃんと持っていたりしてね。
で、悪くは無いのだけれど・・・退屈なのよ。空気みたいな人なのよ。話が盛り上がらないのよ。
子供が大きくなって、やがて巣立って行って~、ああ、この人とずっと2人っきり。夫も私も定年したら、ずっと2人っきり。老後は2人っきり。家の中で2人っきり。ご飯も2人っきり。話しすることも無く2人っきり。それがたまらなくつらい。と相談にやっていらっしゃる。
で、周囲に離婚したいと話すと、
“えっ、どうしてぇ~?” って訊かれる。
“だって、旦那さん、悪いところないじゃないの”ってね。
親に相談しても、 “真面目な旦那さんじゃない。あんた贅沢よ。”
と一蹴されるだけ。その場では、逆に反省させられるのだけれど、しばらくすると、やっぱり離婚の気持ちがよみがえってくる。
そもそも、こんな悩み、考え方を持つ女性は、凶角が多めの人だったりする。凶角の多い人はね、刺激を求めるのよ。また一つ、こんな想像をしてもらいたい。
険しい崖の上に宝の箱が乗っている。
吉角が多めの人は、危険を冒してまで、宝の箱を欲しいとは思わない。安泰と穏やかさ、平穏を好むからね。
でもね、凶角が多い人は違う。行っちゃうのよ。
それは、宝の箱が欲しいからじゃないのよ。
目の前に、宝の箱と崖が両方あったら、行かずにいられないのよ。
ムチを振り回して荒野を駆け巡る、女
“インディ・ジョーンズ” なのよ。
こんな女は、宝の箱が平たい所にあったら、案外、興味を抱かないかもしれない。
凶角の多い人は、退屈なのは嫌なのよ。どきどきしたいのよ。
だから、こんな相談を持ってくる女性の方がすでに不倫をしていたり、不倫願望が強かったりするんだけどね。
女は外見で判断しちゃだめよ。星で判断しなきゃ。
で、話は戻るけど、離婚するには、法的にも、世間的にも理由が必要なわけですよ。
ただぼんやりと離婚したいというだけでは、離婚なんて、そう易々とはできない。
それこそ、夫がDVをしているだの、浮気をしているだの・・・まぁ、証拠は要るけどね、離婚する理由があれば、離婚調停にまで持っていける。
ところが、ただぼんやり離婚したいというだけでは、夫が拒んだ場合、調停が成立しない。申立てして、家庭裁判所まで行っても・・・難しいわ。それなりに世間というか、日本の常識で、“そりゃ、離婚した方がいいよ”という理由が必要になってくるわけですよ。
この手の、決定打のない離婚願望の相談は、難しいのよ。
まぁ、だいがいは子供が小さいうちは、子供が可哀そうだからとか、高校生ぐらいだと、受験に差し障るからとかで、いわゆる
“子は鎹(かすがい)” になるのだけれど・・・子供が大学へ行ったとか、就職したとかになると、むくむくと離婚願望が湧いてくるようで。気づいちゃうのよね。
夫の方もね、なんとなく、別れたいという感じになっていて、すんなり、
“じゃ、分かれましょうか。” となると、問題なく離婚できるのでしょうけど。
そもそも、アスペクトが少ない場合、腐れ縁の逆でね、縁が弱いのですよ。
結婚する前のカップルでも、ふわっと付き合いだしたと思ったら、フェードアウトするように自然消滅していたりする。後ろ髪を引かれるような、未練が弱かったりする。
まぁ、相手は “3学期まで口を利かなった男子”
ですからね。
この手の相談を受けた場合、2人の今後を見て、別れやすそうな、別れが起こりそうな時期を教えてあげるくらいかな。でも、その星回りも、お互い、そんなにダメージのないものだったりするんだけどね。なかなか“これだ!”という時期は見つけられなかったりする。ぼんやりしてるのよ。
離婚は、面倒な手続きもいろいろあって、エネルギーの要るものだから、無理にはお薦めし、私は背中を押すこともないけどね。
私の周囲のバツ1の人たちは皆言うよね、
“結婚は何度でもしたい、けど、離婚は1回で十分。”
諦めて、人生最後まで連れ添ったら、どう?
えっ、それができなさそうだから、苦悩しているんだって?
まぁ、仕方ないわね。話だけは聞いてあげるわよ。
意外に多いのよ。あんたみたいな人。