アセンダント（ASC）に金星 特に相性鑑定の場合
つぼぼ
人は見た目がすべて 第一印象が大事
と強く語る人もいらっしゃいますが・・・今日はそんなお話ですかね。
生まれた時間が分かれば、ホロスコープを作成するに当たって、ハウスという要素を作成することができます。
ホロスコ―プというのは、生まれた時の星の配置図で、生まれた時間が分かれば、地平線や天頂の位置も表示することが出来るということであります。
で、地平線でも東側の地平線をアセンダント（ASC）と言います。
星占い上では、このアセンダントが結構重要でして。その人が周囲に与える印象、見た目などを意味しているのですよ。本当は気質も表しているのですが、“見た目”というのが言葉の方が鑑定される側にはしっくりくるようでしてね、アセンダントは見た目として解説したりします。
だから、よくマニアックな星占い好きの人は、こんな会話をします。
“あなたは何座？”
“さそり座”
“じゃ、月星座は？”
“てんびん座”
“じゃ、アセンダントは何座？ ちょっと待って、当ててみようか。いて座じゃない？”
“残念、しし座。”
ちなみにアセンダントのいて座は、エレガントさがあるとも言えますが、いて座には大きいという意味もあり、あなたは太っているという意味かもしれません。
またアセンダントのしし座は、目立つ感じが強く、目鼻が大きく、顔の彫りが深いという印象だったりします。そうは言っても、ローマなどラテン系の人に比べて、日本人は顔平たい族なので・・・まぁ、日本人の中では彫りが深いという感じなのでしょう。
ただですね、私が鑑定していて、アセンダントの星座で話をするよりも、星が乗っていれば、その星で話をした方がよく当たるのですよ。
星がその人のアセンダントに乗っていれば、その星のような印象を与えるという意味であります。
下の図のように、アセンダントに金星♀が乗っていれば、金星♀のような印象を人に与える人ということになります。
チャート図では、アセンダントのことをASCと略して記されていることが多いです。
アセンダント（ASC）金星♀というのは、“金星♀のような印象を人に与える”という意味です。
実は、美男美女の確率が高いです。
もしくは、ファッションや服装にこだわる人だったりします。もしくは、アーティストっぽい人だったりします。もしくは、贅沢や華やかさを求める傾向が強かったりします。
シングルチャートの場合は、本人の性質を表していたりするので、アセンダント金星♀はそういった意味になります。
では、相性鑑定ではどうなるのかと言いますと、
自分のアセンダント（ASC）上に相手の星があると、相手からその星のような印象を受けるということです。実際以上にその星のような印象を受けるようです。
相性鑑定は２人のホロスコ―プを重ねたダブルチャートを用います。
たいがいは、内側が自分、外側を相手と設定して作成します。下の図のように、自分のアセンダント上に相手の金星♀があると、金星♀のように見えてしまうということです。
金星♀のように見えるというのは、平たく言えば、“かわいく見える”ということです。実力、実物以上にかわいく見えるようです。これは、恋をしやすい相手となります。
学生の頃、友人と集まって、みんなで自分の好きな子の名前発表！なんていうのをやった時、友人がとんでもない男の子の名前を上げたことがありませんか。
それでみんなが
“えーっ、どうして、あんな下半身デブがいいの？
顔もカッコ良くないし、ガンプラ好きの陰キャラだしぃ。髪形は落ち武者みたいだしぃ。”
と ツッコんでも、本人は顔を赤くして照れていたり・・・。
冗談ではなく、本当だったんだと分かった時、周囲はさらにドン引きしたりして。
それはもしかしたら、その子のアセンダント上に、その男子の金星♀があったのかもしれません。
その相性鑑定での、アセンダント上に、他の人の金星♀という現象はどのくらいの確率で起るかと言いますと・・・アセンダント上にぴったりですとかなり強く出ます。でも、ぴったりでなくても、それなりに効果が出ます。その影響域はプラスマイナス10度。
そうなると、アセンダントを中心に幅20度の範囲が影響域となります。
どんな人でも金星♀はホロスコープ上のどこかにあるわけですから・・・その20度の中に金星♀が入る確率は360度÷20度、つまり18人に１人くらいは相性鑑定でアセンダント上に金星♀が乗ってくるということです。
18人に１人というのは・・・学生時代のことで言うなら、ちょうどクラスの半分くらいですかね。男女共学ならば、ちょうどクラスの男子の数ですかね。
つまり、あなたは勘違いをしてクラスの男の子に恋をしていた可能性があるということです。“勘違い”というのは、言い過ぎかもしれませんね・・・一応、かわいく、カッコよく見えていたわけですから。
でも、これ、逆に言えば、あなたのことを勘違いして恋をしていた人が、クラスに一人くらいはいた可能性があるということです。
さて、アセンダント金星♀に関して、最近、こんな鑑定をしました。
神奈川県にお住まいのＨ子さん。30代半ばの既婚者であります。
もう結婚して10年以上になります。でも、今は心が別の男性に揺れていて・・・。
彼女はショッピングモール内の雑貨店で働いていて、で、同じモール内の靴店で働く彼のことが気になってしまって、仕事が手に付かなくなっているようなのであります。
もともと夫とはそれほど恋愛した感じはなく、ただ夫の方から結婚しようと言われ、まぁ、若かったので、嬉しくなって、そのまま勢いというか、流れで結婚したということのようですが・・・。
まずはＨ子さんと夫の相性のダブルチャートで診てみましょう。
内側が夫で、外側がＨ子さんであります。
２人の生まれ時間が分かっているので、チャート上に、このようにアセンダント（ASC）を表記することができます。ただし、ここでは、本人が特定されることを避けるため、生年月日、生まれた時間は公表致しません。
夫のアセンダント（ASC）上にはＨ子さんの金星♀が乗っています。
つまり、夫はＨ子さんに恋した可能性が高いということが分かります。まぁ、実際、恋をしたのでしょう。
ちなみに外側のＨ子さんのアセンダント（ASC）もチャート上に記しておきました。だいたいのホロスコープ作成アプリやサイトでは、ダブルチャートの場合、こんな風に外側の人のアセンダントは適当なところに記されることになります。
で、Ｈ子さんのアセンダント上には夫の星はありません。
つまり、アセンダント的な見た目の印象は、星からの影響は無かったということであります。
で、夫婦はどんな生活感があるかと言いますと、今度はアスペクトを診てみます。
【ここでホロスコープ初心者の方のためにアスペクト（角度）のことを簡単に伝えると、星同士の角度が０、60、120度の時は“吉角”と言って、良い働きをする角度。90、180度、つまり直角か、真裏に星が来ると、“凶角”と言って、強く出過ぎて、害になりやすい影響を与える角度。詳しくは私のサイトを見てね。】
内側の夫の木星♃とＨ子さんの金星♀が180度凶角を形成しています。
金星♀と木星♃の吉角を私は“家族星”と呼んでいますが、
金星♀と木星♃の凶角はその逆になります。“家族っぽくない”という感じになります。私は“疎遠星”とも呼んでいます。
“家族っぽくない”と言われる現象はいろいろありますが、遠距離だったり、忙しくてなかなか会えなかったり、もしくは夫婦の場合、子供に恵まれないということもあります。子供がいないことも、まぁ、星的には“家族っぽくない”ということなのでしょう。
実際、Ｈ子さん夫婦にはお子さんがいないのだそうです。それもH子さんの悩みでもあります。
夫婦で一緒に家に居ても、シェアハウスにいるような感じなのだそうです。さらに春には、夫は他県に転勤し、単身赴任をすることになりそうとのこと。金星♀と木星♃の凶角がしっかり効いていますね。
では、Ｈ子さんが一人になってしまって淋しいかというと・・・チャートでは示していませんが、Ｈ子さん本人には木星♃と海王星♆の180度凶角があって、“一人好き”“一人が平気”という星並びを持っているので、それほどは夫の単身赴任で滅入ることは無さそうですね。
続いて、Ｈ子さんと気になる彼のダブルチャートを診てみましょう。
今度は、内側がＨ子さんで外側が彼であります。
今回は運良く、彼の生まれ時間を聞き出すことができたようですが、こういう片思いの場合、なかなか狙っている相手の生まれ時間まで分かることは稀ですね。
今度はＨ子さんのアセンダント上に、彼の金星♀、火星♂、木星♃が乗っていることが分かります。
これは、実際以上に金星♀のように見えるという効果の他・・・
アセンダント火星♂は、実際以上に“男らしく見える”“肉体派に見える”“セクシーに見える”“アグレッシブに見える”
アセンダント木星♃は、実際以上に“お金持ちに見える”“エレガントに見える”“冒険者に見える”
といった効果が出てきます。
もともと金星♀と木星♃は、星の中ではツートップの最高のラッキースターですから、それだけでもかなりの好印象を与えられてしまうわけですよ。さらに火星♂まで乗っていれば、まぁ、H子さんの目がハートの形になって、燃えていても不思議ではないのですよね。
ちなみに、外側の彼のアセンダント（ASC）上には、H子さんの月☾が乗っています。
これは“癒される相手”であり、実際以上に“家庭的な人”“母性のある人”“家事が得意な人”に見えていることでしょう。
では、H子さんは夫と離婚して、彼の元へ走るのかというと・・・
実は、それほど良いアスペクトが他に無いのですよね。
（上のチャートでは色ラインなどで示していませんが）まぁ、金星♀と火星♂の吉角もエロ星もあるけれど・・・財運が上がるわけではなく、おしゃべりもそれほど盛り上がるわけでもなく・・・彼は頑固そうだし・・・。
今の夫との結婚生活を壊してまで、そんなリスクを取ってまで行動するほどではないかなという感じですね。
アスペクトもそれほど多くなく、腐れ縁度も高くないし。
つまり“そこまでではない”。
そんな話をH子さんにすると、実は何となく、彼女も感覚的に分かっていたようです。
自分のアセンダントに金星♀、火星♂、木星♃があるから、彼がまぶしく見えるのですよ。
でも、それは見た目だけかもしれません。
それでもね、H子さん、彼のことが気になって、他の女と楽しそうに話をしている姿を見ているとイラっとしてくる。
気もそぞろで仕事が手につかない。
だから、H子さんは転職も考えた。
でも、それもバカバカしい。
なお、アセンダント上の星について気になる方は、私のサイトをご覧くださいませ。
ASC（アセンダント）
ＡＳＣ（上昇宮）と各星との合 （0度で重なっている） ＡＳＣ（アセンダント）とは生まれた時の東の地平線（日の出の方）を示します。陽が上るところであるので「上昇宮…
星占い師つぼぼのホロスコープ講座 
イラストは生成AIによるものです。
