残念な日本、東京、オリンピック
土星は一周、およそ30年です。
で、30年前はいつかというと、1991年であります。
若い人は、1991年といっても何が起こった年か分からない人が多いと思いますがね、実は、バブル経済の崩壊があった年であります。私の年齢くらいの人でも、“バブルって、いつ弾けたんだっけ?”という感覚はあるかもしれませんね。だってね、1995年くらいでも、ここ十数年間よりは世の中全体の景気が良かったような感じがありましたかね。でも、一応、ウィキペディアによりますと、バブル経済崩壊は1991年からなのであります。
“第二の敗戦”とも言われた“バブル経済の崩壊”と同じ位置に土星が来ているわけですから、そりゃ、2021年というのは、日本にとって良い年ではなく、ショッキングな年なのですよ。
で、先週7月8日に、東京オリンピックがほぼ無観客で開催ということが決まってしまいました。
ここで、まぁ、ちょっと昔に遡りますとね・・・皆さん、覚えていますかね?
2013年9月にブレノスアイレスで東京オリンピックの開催が決定されたのですよ。東京は、トルコのイスタンブールと最後に争って、オリンピックを勝ち取ったのですよ。
下はANNのニュース映像であります。
テレビのバラエティ番組でも、この紙をめくって「トウキョゥ」なんて言い方はパロディされまたし、滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」なんて言葉が流行しましたよね。
で、この時、占い師はどうしたかというと、西洋占星術に限らず、さっそく2020年8月頃の日本の運気をそれぞれの手法で診たのではないかと思うのですよ。私もその一人ですよ。そりゃ、もう、すぐに診た。
ここからホロスコープの解説をしていきます。
未来や過去、その時期の運気を診る時は、2重円のホロスコープを使います。内側が日本(1946年11月3日とします)で、外側が2020年8月1日の星並びとなります。
【ここでホロスコープ初心者の方のためにアスペクト(角度)のことを簡単に伝えると、星同士の角度が0、60、120度の時は“吉角”と言って、良い働きをする角度。90、180度、つまり直角か、真裏に星が来ると、“凶角”と言って、強く出過ぎて、害になりやすい影響を与えやすい角度。詳しくは私のサイトを見てね。】
今回は時間を特定できませんので、設定時間は12:00としております。
日本の太陽☉、木星♃、土星♄、冥王星♇が現行の天王星♅とTスクエアを形成しています。Tスクエアというのは、90度と180度の凶角が組み合わさった強い凶角アスペクトです。天王星♅は移動がゆっくりなので、ほぼ2020年は1年中この辺りにいることが分かります。8月1日で言えば、太陽☉もTスクエア位置に来ています。
木星♃絡みの凶角は、財運、仕事運を落とすことが多いです。5つの星のTスクエアがほぼ1年間続くことが考えると、注目したいのは、木星♃と天王星♅の凶角アスペクトの意味ですね。それは、“ぬか喜び”、“期待外れ”、“財運が悪い方に一変する” であります。時期の占いではね。他に“仕事にこだわり過ぎて、転職をしたくなる”というのもありますが、これは人の場合であって、国の運気を診る場合には当てはまらないでしょう。
つまり、2020年、日本はですね、“ぬか喜び”、“期待外れ”、“財運が悪い方に一変する”という星並びができていてですね、さらにいうと、5つの星のTスクエアですから、それがかなり強く出るわけですよ。
で、そんな星並びを見て、星占い師が何を予想できたか?ということですよ。
“ぬか喜び”、“期待外れ”というタームを思い浮かべても、さっぱり具体的な像が予想できない。オリンピックが中止、延期なんて、戦争以外には過去に無かったわけですよ。まさか、日本が戦争するとは思えないし・・・。じゃ、何?となるわけですが、私が予想したのは、正直、オリンピックでお金を使い過ぎてしまって、“財運が悪い方に一変する”ということかな、と考えたのですね。1964年のオリンピックでも、高速道路や新幹線などのインフラをどんどん立てていったわけですからね。そのため、オリンピック後は反動で景気が悪化しましたからね。まぁ、そんなことを今回もやってしまって、無理して財政を悪化させるのかしらと。
そして上にも書きましたが、2020年に続く2021年は、土星♄が日本にとって、バブル崩壊の年と同じ位置に来ますから、まぁ、2020年のオリンピックの後は経済への悪影響が強く出るのかなぁという、ストーリーと言いますか、展開を勝手に思い描いていたわけですよ。
ですから、私は、安倍首相がマリオの恰好をしてぴょんと現れても、「パプリカ」の曲が流れるようになっても、あんまり東京オリンピックに期待していなかったですね。“期待外れ”の星並びの年に開催されると見ていましたから。むしろ、いつも“大丈夫かなぁ”なんて不安に思っていたわけで。もしくは、大きな競技場建設などで見栄を張り過ぎて、財政を悪化させるのだろうなぁなんて、世の盛り上がりを冷めた目でずっと見ていたわけでして。
で、2020年になってしまった。
まぁ、皆さんのご存知の通り、新型コロナウィルスが2月、3月あたりから広がり出し、ギリシャから到着したばかりの聖火の火は、サンドイッチマンの目の前で、強風で消えたりして・・・そうこうしているうちに、オリンピックは1年延期となったわけですよ。
1年延期で、2021年かぁ、とため息をついた私だったのでした。世界はともかく、日本にとっては、星並び的には2020年より2021年の方がきついわけですからね。なんたって、バブル経済崩壊と同じ位置に土星♄があって、30年前と違って、今回はさらに天王星♅の位置も良くない。土星♄も天王星♅もゆっくり移動する星なので、2021年の1年間ほとんど位置が変わりません。1年間ほぼずっと続くわけですよ。
現行の土星♄と天王星♅の位置だけ見ますと、下のチャートのようになります。
日本の太陽☉、木星♃、土星♄、冥王星♇が現行の土星♄と天王星♅がグランドクロス(十字架)を形成しています。グランドクロス(十字架)は2つの180度凶角が90度で交わるという、Tスクエアよりも強い凶角アスペクトであります。2020年と同じく、木星♃と天王星♅の“ぬか喜び・期待外れ・財運が一変”はそのままで、木星♃と土星♄の90度凶角まで加わります。木星♃と土星♄の凶角は、“財運に堅実さがなくなる→出費が多くなる、収入が減る”という意味で、私は“お金貯まらない星”と呼んでいます。そもそも、グランドクロス(十字架)ができると八方塞がり感が出てきます。6つの星で形成されています。星の数が多ければ、ダメージも大きくなります。
ちなみにチャートの、この土星♄位置が1991年のバブル崩壊の年と同じであります。今年はさらに天王星まで加わって強い凶角を形成しているという訳であります。
で、ついにほぼ無観客での開催が7月8日に決まったわけであります。私は翌日の朝刊で知ったのですがね。
7月8日のホロスコープが下であります。
日本の太陽☉、木星♃、土星♄、冥王星♇が現行の土星♄と天王星♅がグランドクロス(十字架)を形成しているのは、2021年の星並びとお伝えしましたが、さらに、現行の金星♀と火星♂がグランドクロスに加わっています。8個の星で形成されるグランドクロス(十字架)であります。繰り返しますが、星の数が多ければ、ダメージも大きくなります。
前に書いたブログ「2021年後半の日本の運気」で、6月30日ごろ運気が悪くなるとお伝えしましたが、これは火星♂がグランドクロス(十字架)上に入り始めた頃ですね。ここで7つの星。これでも、凶星ばかりですから、きつくなったのでしょうけど、さらに7月上旬で金星♀まで加わって、8つになったと。大雨や土石流なんかの自然災害も起こっていますしね。
8月上旬も、今度は現行の太陽☉、水星☿で8つの星でのグランドクロス(十字架)になりますから、オリンピック開催中ですが、要注意ですね。
どちらにせよ、8つの星のグランドクロス(十字架)というのは、今年最高に星の数が多い=ダメージの大きい時ですから、7月8日の「東京オリンピック無観客開催の決定」はここで1つケリがついたというか、顛末(てんまつ)が見えたということではないですかね。8月上旬も気になるところですが。ついでに言うと、11月中旬にも8つの星でのグランドクロス(十字架)ができますがね。
もし、2013年9月の決定戦で、東京ではなく、トルコのイスタンブールにオリンピック開催を譲っていたら、どうなっていたでしょうね?
もう少し落ち着いていられたことでしょう。
なんかね、今、上の「トウキョウ」って響きの後のはしゃぎぶりを見ると、無観客開催が決まって、チケットを持っている人を落胆させたり、多額の赤字を抱えたり、海外からのコロナ感染拡大の心配を考えると・・・“貧乏くじ”を引いたのかなぁって気がするんですよね。
で、その貧乏くじを譲っていたら、ということですが・・・まぁ、おそらく昨年はイスタンブールの開催だったとしても、延期になっていたでしょうね。で、今年はどうかというと、4月にはトルコも新規感染者数が1日で6万人までいった日があったわけですからね、もしかしたら、中止という選択をしていた可能性はありますわね。
今朝、ウィンブルドンの決勝の様子がテレビに映ってましてね、見たら、会場はほぼ満席で、観客はマスクしていないですよ。
なんでしょうね。この“残念さ”。イギリスの方が1日の感染者数は桁違いに多いのに、ワクチン接種が進んでいることの差を見せつけられたというか。大リーグもそうでしょ。
日本は医療のレベルに関しては、かなり先端を行ってると思ったけど・・・この1年ちょっとでワクチンを作る技術に関しては周回遅れのような低いレベルと気付かされ・・・その他にもね、デジタル技術が社会に浸透しておらず、半導体製造に関しても台湾や韓国の足元にも及ばず、昔の見る影もないですしね。
そもそも新型コロナに関しては、感染状況を連絡するのに保健所がFAXを使用していて、感染者数の数え間違いなんか起きて・・・世界中から驚きを込めて馬鹿にされたり、給付金でもデジタル化の遅れのために、混乱を招いたり・・・。このコロナ禍の2年間で、日本の凋落さ、落ちぶれさが身に染みて分かったというかですね・・・。
コロナ禍と東京オリンピックに関わるこの2年間は、まさに後世、日本の“第三の敗戦”と言われるのではないですかね。
嫌な運気の時にオリンピックを開催するなぁ、と星を読んでいてね、その経緯を8年間眺めてきて、その顛末(てんまつ)、答え合わせが
“こう来たかぁ・・・” で決着がつきそうで、こんな感じになるかもなぁって、何となく予想していたのだけれど、やっぱりガッカリなんですよね。